六所神社の御祭神は、イザナギノミコト・イザナミノミコト、の二柱の神をお祀りし、
延寿の神・成婚の神・厄除の神・安産の神として崇められております。
毎年2月26日には「カッチン玉祭り」と称し、安産・生育・厄除けを祈るお祭りが行われる。
この日にしか買えない「カッチン玉」は、竹の先に白・赤・青・黄の飴を丸く練り固めたもので、
境内の内と外に立ち並ぶ百数十件の露天の中でこの飴が売られる。
「カッチン玉」が売られるようになったのは明治の初め頃で、
その昔六所神社の森は鬱蒼とした木が繁り昼なお暗く、蛇や蝮、藪蚊が出たので人の出入りするも恐れをなしたと云い、村人達は用心のため、竹の棒の先に松明や藁束を燃やして森に入った。
この松明を形どったものが「カッチン玉」と云われている。
又一説に、同社の森の中で旅の婦人が立派な赤子を出産し水に浸かったと云い伝え、
へその緒を形どったものを「カッチン玉」とも云っている。
昔から同社の氏子には難産の婦人は一人も無く、明治30年頃 名古屋市内に赤痢が流行したときも、矢田村だけは一人の患者もいなかったと云い、氏子達は「此れも偏に六所大明神の御守護のお陰」と話していた。この御霊験御利益が広まり、子供の安産、生育、厄除け等を願って一日中御祈祷やお鈴の祓いを受ける人が多く、年々参拝者が数を増しカッチン玉を買い求める人達で賑わいをみせている。